1983年にドイツのオットー・ハーンと助手のマイトナーが、各は分裂しその時に大きな熱 を出すことを発見した。その7年後の45年7月16日にはアメリカで最初の原発「トリニティ」が実験で核爆発に成功している。「トリニティ」とはキリスト 教の三位一体のことで、父(神)と子(キリスト)と聖霊の一体をいい、名付けたのは原爆開発であるマンハッタン計画の責任者オッペンハイマーであった。
なぜ三位一体かというと、神と同じ位の大きな力を発揮する、つまり爆風・火炎・放射能の三 つを一体になぞらえたのである。実はオッペンハイマーは広島・長崎への原爆投下後は、逆に核兵器に批判的になり、水爆実験にも非常に反対して、アメリカ政 府からも敵視されるようになった。
60年代に入り、彼は非常な罪を犯したと公言するようになった。後に人類初の核実験「トリニティ」を回想し「我は死となれり、世界の破壊者となれり」とインドの神話「バカバット・ギータ」から引用した言葉を残している。